脳神経内科

脳神経内科とは?

たかはし内科・脳神経内科クリニック院長の高橋輝行です。
まず、私が専門とする「脳神経内科」について御紹介したいと思います。
即ち,神経内科とは,脳・脊髄・自律神経・末梢神経・神経筋接合部・骨格筋を全体的且つ系統的に診察し (これを神経学的診察と呼びます)、その障害を診断して内科的に (つまり薬で) 治療をする診療科です。この様な神経系の異常による症状には,頭痛、運動麻痺、しびれ、めまい、起立や歩行の障害、ふるえ、けいれん、意識障害、失神、物が二重に見える、視野の異常、筋肉の痩せと脱力、物忘れなどがあります。従って神経内科で診る主な病気は、以下に示す様に極めて多岐にわたり、且つ多彩です。近年では脳卒中診療、てんかん診療、認知証 (物忘れ) 外来、頭痛外来、脳ドックなどで中心的な役割を担いつつあります。また、外科的治療を要する場合には脳神経外科や整形外科などに、さらに必要に応じて他の専門内科、ペインクリニック、精神神経科、心療内科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、婦人科などに御紹介致します.

ここで、「脳神経内科」と間違われやすい診療科として、「精神神経科」と「心療内科」があります。精神神経科で診療する主な疾患は、統合失調症 (精神分裂病)、うつ病、躁うつ病、気分障害、パニック障害、睡眠障害、児童・思春期・老年期の精神障害などです。一方、心療内科は平成 8 年に標榜が認められた,「現代社会のストレスから生じる様々な健康障害」を治療する内科領域の専門科であり、診療内容は精神神経科と殆ど変わりません。ぜひ,その辺りを間違いのない様に診療科を選んで頂ければ幸いです。

さて、脳神経内科医が主催する日本神経学会には、全国で約 9000 名の脳神経内科医が所属しています。この日本神経学会が行う極めて厳正な資格試験 (=専門医試験:記述試験・口頭試問・実技審査) を経て,脳神経内科専門医となる訳ですが,現在,我が国では脳神経内科専門医の数は約 4000 名程度と,それほど多くはありません。従って、脳神経内科専門医は希少価値の高い資格と云えるかもしれません。ちなみに医学系の最大の学会は日本内科学会ですが、内科専門医 (総合内科専門医) は約 15000 名もおります。ところで,日本神経学会のホームページ (HP) のURL は http://www.neurology-jp.org/ です。この HP上で日本全国の神経内科専門医を検索することができるので、御興味のある方はぜひ閲覧してみて下さい (URLは http://www.kktcs.co.jp/jsn-senmon/secure/senmon.aspx です) 。検索してみると分かりますが、多摩市では脳神経内科専門医の登録が殆どありません.読者の皆様 (御本人),御家族,知人の方で上記の様な症状がある場合,脳神経内科を受診されることを御奨め致します.また,その際には,ぜひ当クリニックの受診を御一考下さい.

あなたの体のSOSのサインを感じてください

  • 高血圧

  • 糖尿病

  • 高脂血症

  • 高尿酸血症

  • 不整脈

  • 心疾患のある方

  • 頭痛

  • 頭重感

  • めまい

  • 物が二重に見える

  • 歩行困難

  • 手指のふるえ

  • けいれん発作

  • 失神

  • 呂律が回らない

  • 飲み込みにくい

まずはお気軽に受診・ご相談下さい。

042-400-1508

脳神経内科で診る主な疾患

  • 頭痛

    片頭痛,筋緊張型頭痛,群発頭痛,後頭神経痛,三叉神経痛

  • 脳血管障害

    脳梗塞,一過性脳虚血発作,脳出血,高血圧性脳症,ウィリス動脈輪閉塞症 (もやもや病),動静脈奇形

  • 痴呆性疾患

    アルツハイマー型認知症,脳血管性認知症,ピック病,レヴィ小体型認知症,正常圧水頭症

  • 神経感染症

    髄膜炎/髄膜脳炎 (ウィルス性,細菌性,結核性,真菌性),脊髄炎,脳膿瘍,クロイツフェルト−ヤコブ病 (プリオン病)

  • 脱髄性疾患

    多発性硬化症,急性散在性脳脊髄炎,副腎白質ジストロフィー

  • てんかん症候群

    全般発作 (大発作・小発作),部分発作,ミオクローヌス,複雑部分発作・精神運動発作 (側頭葉てんかん)

  • めまい

    良性発作性頭位性めまい,前庭神経炎,内耳炎,メニエール病,中枢性めまい (脳血管障害・脳腫瘍)

  • 不随意運動を主徴とする疾患/錐体外路疾患

    本態性振戦,パーキンソン病・パーキンソン症候群,チック,ジストニア,アテトーゼ,バリスム,舞踏病症候群,ハンチントン舞踏病,発作性舞踏アテトーゼ,下肢静止不能症候群 (むずむず脚症候群)

  • 脊髄小脳変性症

    オリーブ-橋-小脳萎縮症 (OPCA),晩発性小脳皮質萎縮症 (LCCA),多系統萎縮症 (MSA),シャイ-ドレーガー症候群,遺伝性脊髄小脳変性症,歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 (DRPLA),フリードライヒ型運動失調

  • 運動ニューロン疾患

    筋萎縮性側索硬化症 (ALS),球脊髄性筋萎縮症 (SBMA),脊髄進行性筋萎縮症 (下位運動ニューロン疾患) (SPMA)

  • 脊椎・脊髄疾患

    変形性脊椎症 (頸椎症,腰部脊柱管狭窄症),脊髄空洞症),環軸椎偽痛風 (Crowned dens syndrome),脊髄梗塞,HTLV-1 関連脊髄症 (HAM)

  • 末梢神経障害

    多発性ニューロパチー,多発性単ニューロパチー,ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群, 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー (CIDP),クロウ-フカセ症候群 (POEMS 症候群)

  • 自律神経疾患

    アディ症候群,起立性低血圧,急性自律性ニューロパチー

  • 神経筋接合部疾患

    重症筋無力症

  • 筋疾患

    周期性四肢筋麻痺,多発筋炎・皮膚筋炎,進行性筋ジストロフィー,筋強直性ジストロフィー,ミトコンドリア脳筋症

  • 代謝性神経疾患

    ビタミン欠乏性神経障害,ウェルニッケ脳症,糖尿病性末梢神経障害,甲状腺機能亢進症による振戦

  • 中毒性神経疾患

    アルコール性脳症(マルキアファーバビグナミ病)、スモン(キノホルム中毒)